株式会社キャリカレ様 導入事例
視点のばらつきが、打ち手の一歩を遅らせる。
キャリカレが選んだ、意思決定を揃えるAI活用とは



AD EBiS Campaign Managerのサービス資料AD EBiS Campaign Manager(以下、ACM)を活用し、データ解釈の「視点のばらつき」を解消して組織の意思決定を揃え、限られた予算でも施策の勝率を上げる体制づくりを進める株式会社キャリカレ様の事例をご紹介します。
通信教育講座を中心に160を超える講座を展開する株式会社キャリカレ様。限られた予算のなかで広告施策の勝率を上げるには、データの解釈にメンバー間でばらつきをつくらず、課題の真因まで踏み込んだうえで打ち手を慎重に選ぶ必要があります。同社は広告運用における「メンバー間の視点のばらつき」「打ち手検討の掘り下げ不足」という課題に対し、AD EBiSとデータ連携できるAD EBiS Campaign Manager(以下、ACM)の「分析はAIに任せ、マーケターは実行に時間を使う」というコンセプトに共感し、無償トライアルから有償契約へと移行されました。本記事では、その導入背景と現在の活用方法、今後の展望について、取締役CMOの上岡 宏志 様にお話を伺いました。
導入企業のご紹介|160講座以上を支える、企画から運用まで内製のマーケティング体制
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まずは貴社のご紹介をお願いします。
- 上岡 様:
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当社は通信教育講座を中心とした教育・学習支援事業を手がけています。社会人向けに、心理学やカウンセリング、食やボディケア、国家資格対策、占いなど160種類以上の講座を提供しており、初めての方でも安心して学べるよう、長期学習サポートや全額返金保証、2講座目無料といった制度を充実させています。「私たちは、誰しもが、いつだって、人生の新たな可能性に向かって、一歩踏み出せる社会を実現します。」というパーパスのもと、お客様の夢や目標の実現を後押しする会社です。
設立 2008年 資本金 9,000万円 従業員数 108名(2025年12月現在) 事業内容 通信教育講座、教育・学習支援事業 ※ 2025年12月現在
販売企画部門の体制|広告制作6名・運用企画3名で、多数の施策を同時並行で回す
マーケティング領域は販売企画部門が担っており、現在18名が所属しています。そのうち12名が販促企画・広告制作・広告運用などのマーケティング施策を担当し、残りの6名は仕入れ・受注・発送といった物流関連業務を担っています。販売促進から商品・教材の供給までを一つの部門のなかで連携させているのが特徴です。広告まわりに絞ると、制作チームに6名、広告運用チームに3名という配置になっています。
企画とディレクションは社内で完結させ、デザインなどの実制作は協力会社にも力を借りながら進めています。複数のキャンペーン、LP改修、新講座リリース時のホームページやパンフレットの制作、ランキングページの月次更新など、ウェブ・オフラインを問わず数多くの施策が常に並走しているため、これだけの体制が必要になっています。
導入前の状況|「視点のばらつき」と「掘り下げ不足」が、打ち手の一歩を遅らせる
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導入前、広告運用の意思決定はどのように行っていましたか?
- 上岡 様:
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AD EBiSを用いて、日次で細かいデータをモニタリングし、週次でAD EBiSと基幹データを突き合わせて詳細に分析する、というスタイルで運用しています。広告運用は売上・成果の生命線であり、いまは業界の動きもリアルタイムで変わっていくフェーズです。だからこそ、舵取りや即時の調整は私自身が責任を持って見なければならないと考え、日次レベルで管理画面を確認し、変化があればすぐに自分の手で調整する形を取ってきました。
メンバーにあえて任せている領域|「やるべきことが明確な施策」のHow
とはいえ、すべてを私が抱え込んでしまうと、チームとしてスケールしませんし、メンバーが育つ機会も失われます。だからこそ、「やるべきことが明確な施策」については、実行のHowの部分をマネージャーや実務メンバーに委ねる、という線引きをしてきました。もちろん進捗確認の場は設けていますが、経験を積みながら自分の頭で「どうやるか」を考え抜く余白を残すことで、組織としての実行力を育てたい─そういう意図でチームを運営してきました。ただ、この「あえて任せている領域」があるからこそ、大きく3つの課題が浮き彫りになっていました。
① 経験・スキル差から生まれる「視点のばらつき」
私の下に現場をマネジメントする部長・課長クラスのマネージャーがいて、その下に実務メンバーがいる、という階層構造になっています。それぞれ経験値もスキルも異なるため、同じ数字を見ても解釈が人によって大きく変わってしまうのです。
たとえば、特定のCV数に対して、ある人は「多い」と捉え、別の人は「少ない」と捉える。仮に同じ「多い」という解釈で揃ったとしても、「減ってきてまだ多い」のか、「増えてきて多い」のかで意味合いはまったく違いますよね。同じ数字を見ているはずなのに、見ている方向がずれてしまう。そうしたことが日常的に起きていました。加えて、私とマネージャーの間でもずれ、マネージャーと現場の間でもずれる。階層ごとに少しずつ解釈がずれていき、結果として私と現場メンバーの間では、認識が大きくずれてしまう構造でした。私一人で見ている分にはズレは起こりません。だからこそ、組織で動く以上は目線合わせに最も時間を割かざるを得ず、マーケ責任者として一番エネルギーを使っていたのもここでした。
② 課題の真因に踏み込めない「分析の掘り下げ不足」
メンバーから「CVRが落ちているので、新しいキャンペーンを打ちたい」といった提案が上がってくることがあります。ただ、そもそも「なぜCVRが落ちているのか」を掘り下げないと、打ち手の方向を見誤ってしまいます。たとえば、CVRの高い媒体Aの訪問数が落ち、補助的にCVを生んでいた媒体Bの流入比率が相対的に高くなった結果 、全体CVRが下がっているケースでは、本当に必要なのは「Aの訪問数を戻す」ことであり、新規キャンペーンを打つことではありません。大きな方向性は間違っていなくても、重要なポイントを見落としたままでは、本当に筋のいい施策にはつながらないと感じる場面が少なくありませんでした。
③ 危機感・温度感のズレが、意思決定の一歩を遅らせる
認識のズレは、危機感の温度差にも直結します。「まずい」という共通認識があっても、明日にも影響が出る話なのか、1か月後に影響が出る話なのかで、動くべきスピードは大きく変わってきます。熱量が揃わないと、本来今週中に手を打つべき一手が後回しになる。結果として「打ち手の一歩」が遅れ、成果にも影響してくる構造でした。
導入理由|「分析はAIに任せ、マーケターは実行へ」というコンセプトへの共感
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ACMを導入しようと決めた理由を教えてください。
- 上岡 様:
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もともとChatGPTやGeminiなど、汎用的なAIツールでも分析を試みてきました。ただ、毎回データを抽出して整理し、AIに渡せる形に整えて…というインプット作業がどうしても発生してしまい、業務フローがそこでぶつ切りになってしまう問題がありました。
一方でACMは、当社が日々活用しているAD EBiSのデータと連携されているため、その都度データを準備する負担が小さく、より実務に近い形で活用しやすいと感じました。これが、まず大きな決め手になっています。そしてその背景には、「AIにデータ分析を任せ、マーケターはその時間を施策の実行に使っていく」という思想への強い共感がありました。私個人というよりも、当社のチーム全体を一人のマーケターとして見たときに、分析にばかり時間を使うのは正直もったいないと感じていたからです。加えて、AD EBiSのデータと連携していることで、日々の広告効果分析のベースになっているデータをそのまま使えるため、見る人によるばらつきを抑えつつ、分析から実行までを地続きにできる可能性があると判断しました。

活用方法と実用化への期待|検証フェーズの「いま」と、その先に描いている2つの変化
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現在はどのように活用されていますか?
- 上岡 様:
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率直にお話すると、ACMはまだ本格的な実用段階に入っているわけではなく、現在は「検証フェーズ」として位置づけています。毎週月曜日にデータ更新が走るタイミングで、私自身がACMの分析結果を確認する─いまの使い方はここに尽きます。利用者もまずは私一人にとどめており、本格的にチームへ展開するのはこの先のステップだと考えています。
ただ、検証フェーズだからといって様子見に留まるつもりはありません。AIツールは今もアップデートを続けていますが、使う側もアップデートしていかないと距離は縮まりません。AI活用は、ツールを導入しただけですぐに成果が出るものではなく、自社の業務の中でどう活用していくかを模索していく必要があります。 「今の段階でできないからやめる/できるなら有償にする」という発想ではなく、まだ自分たちとツールの間に距離がある今だからこそ、こちら側も寄り添って活用していく─その姿勢こそが大事だと考えています。今後、個人利用に留まらずチーム全体へ展開していく可能性も見据えながら、 、無償トライアル終了後も有償で継続することを選びました。
検証フェーズで見ているのは「いまの分析プロセスのどこにACMを据えるか」
現在の分析業務は、これまで通りAD EBiSのデータを抽出し、Excel側で整形・分析する形を取っています。そのうえでACMを並行して見ているのは、まず「いまExcelで導き出している見解と同等の結論が、ACMからも得られるかどうか」を確かめるためです。同じ結論にたどり着けることが分かれば、徐々にACM側に判断の起点を寄せていけますし、逆にExcel分析では出てこなかった新しい気づきや、打ち手のヒントがACM側から提示されるのであれば、その提案を起点にメンバーへ橋渡ししていける。いまはその両方を見比べながら、自社の運用フローのなかでACMをどこに据えるのが一番効くのかを、慎重に見定めている段階です。
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実用フェーズに入ったとき、もっとも期待している変化はどこですか?
- 上岡 様:
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検証フェーズの先に描いているのは、大きく2つです。1つは、メンバーから出てくる提案の質そのものが底上げされること。もう1つは、私自身のマネジメント時間が、もっと本来の意思決定や中長期テーマに振り向けられるようになることです。
期待 ①:メンバーからの提案の質的変化
現状は、メンバーから上がってくる施策提案に対して、私が「なぜこの数字を見る必要があるのか」「この打ち手で本当に目標に効くのか」という前提部分を毎回擦り合わせる必要があります。ACMが実用フェーズに入り、事実→解釈→結論の整理を補助してくれるようになれば、ジュニアメンバーでも一定水準の課題特定と打ち手提案ができるようになるはずです。そうなれば、私の視点とメンバーの視点のあいだにあった距離が縮まり、目線合わせに使っていた工数そのものが下がる─いま一番期待しているのは、ここです。
期待 ②:マネジメント工数の最適化と、重要業務への再配分
もう一つ期待しているのは、私自身の時間の使い方が変わることです。提案チェック時の「なぜこれを見る必要があるのか」という説明や、差し戻しのやり取りが減れば、その時間を別の重要業務に充てられます。日次の広告運用調整は引き続き私が担う前提ですが、それ以外の領域、たとえば中長期で見たときに重要度が高くて緊急度が低いような、いま十分に時間を割けていない業務にこそ、生まれた時間を投じていきたいと考えています。
今後の展望|限られた予算でも勝率を上げる、「ifストーリー」型のテストマーケティングへ
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今後、ACMに期待していることがあれば教えてください。
- 上岡 様:
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もともとの導入理由でもあるのですが、分析から打ち手の検討、実行、改善までのPDCAをもっと高速に回していきたいと考えています。当社は、マーケティングに使える予算が無尽蔵にあるわけではありません。限られた原資のなかで、できるだけ確度の高い施策を選び抜き、改善に繋げていく必要があります。
ベストプラクティスと呼ばれる事例の裏には、その何倍もの「うまくいかなかったケース」があるはずです。本来であれば、その失敗パターンからも学んで改善していくのが筋なのですが、テストマーケティングに使える原資が限られると、失敗を積み重ねること自体が難しくなる。だからこそ、AIを使って、実際にコストをかけて試す前に過去データを材料に「もしこの条件だったらどうなっていたのか」という思考実験を重ねたい。そうやって積み上げた「ifストーリー」を打ち手選定の前段に挟むことで、限られた予算の中でも、より精度高く施策を選び抜けるはずです。ACMがこの仮説検証パートを支えてくれることに期待しています。
また、ACMのアウトプットが実務上のレベルに達してきた段階では、利用メンバーを段階的に増やし、メンバーがACMを起点に提案を組み立てる、という使い方へと展開していきたいと考えています。








